夏山シーズンも終わり、登山者も少なくなるだろうと思い、9月に奥穂高岳登山を計画した。しかし、天気が安定せず、日にちが定まらなかった。
いったんは、8日〜10日で決定して、山小屋や、バスの予約をした。しかし、1週間前になり、どうも天気が心配で1日遅らせて9日出発とし予約等も
全部取り直した。前線が、日本海側に停滞していたのである。この日にちの変更が吉と出るか凶と出るか最後まで気になった。
9月 9日 長野から上高地直行バス 大正池で下車し、散策コースを歩きながら、ウェストンのレリーフも見ながら河童橋まで歩く。
河童橋(12:50)−(13:31)明神館−(14:29)徳沢園−(15:44)横尾山荘(泊)
9月10日 横尾山荘(5:54)−(7:02)本谷橋−(8:53)涸沢ヒュッテ−(9:10)−(11:02)ザイテングラード取付−(12:26)穂高岳山荘<休憩>
穂高岳山荘(12:55)−(13:58)奥穂高岳頂上(15:10)−(15:50)穂高岳山荘
9月11日 穂高岳山荘(5:57)−(7:42)涸沢小屋(7:58)−(9:14)本谷橋(9:26)−(10:25)横尾山荘−(11:25)徳沢園(11:55)−(12:42)明神館
−(13:23)河童橋
最終日は、朝から雨で、雨の中のザイテングラードの下りである。
途中、オコジョを見たが、なかなか逃げず、何度も我々の前に姿を現した。大変可愛らしい動物であった。
涸沢小屋までは、それほど雨も強くはなかったのが幸いであった。涸沢小屋からは雨も強く降ってきて、ただ、黙々と歩くだけだった。
横尾山荘に着いたときが一番雨が強かった。徳沢園迄来るとやっと雨もやんだので、ここで昼食を食べる。
徳沢園からは、平坦な道を早足で歩いて河童橋まで来ると、穂高岳にかかっていた雲もとれ、あの穂高連峰の山が見えたのである。
上高地では、雨は降ったりやんだりの天気であったが、観光客も大勢来ていた。
帰りは、直行の長野行きのバスに乗ったが、客は我々だけだった。一人2800円の貸し切りバスというわけで大変贅沢な旅だった。
家に着いたのが21時近くになり、本当に長い、疲れた1日であった。
9月9日 大正池から見た焼岳 10:59 |
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大正池から見た穂高連峰 山頂は、雲がかかっていて見えない。 11:00 |
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河童橋から見た焼岳 | |
河童橋から見た穂高連峰 やはり穂高の全景は見られなかった |
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河童橋から吊り尾根を望遠で撮る 歩いている人が見られるようである |
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いよいよ河童橋から横尾山荘までの歩行である まず、41分で明神館に着く ここまでは大勢の観光客がいたが、ここから奥へ行く人は登山者だけであった。 |
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明神館からおよそ5分程で、徳本峠への分岐がある | |
徳沢園には、14:29に到着 明神館より約50分かかった。 |
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横尾山荘までの道は、車が通れる程の広い、歩きやすい道であった(実際に作業車が走っていた) | |
新村橋に到着 14:56 |
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徳沢園から約1時間で横尾山荘に到着。 横尾山荘は大変新しくきれいであった。 この日は、夜、星が見えた。横尾山荘の場所は、東西に山があり、南と北の方角がわずかに開けていて、この方角に星が見えていた。明日の天候が期待できると思った。 |
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9月10日 天気は晴れ! 横尾山荘から目の前に見える前穂高岳 その後に明神岳が見える。 5:48 5:54に山荘を出発。 本谷橋まではハイキング気分で歩ける快適な 道である。 本谷橋からは、やや勾配が大きくなるが、それ でも大変歩きやすい。 |
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本谷橋(横尾から2.8km、涸沢まで2.4km) | |
高いところは、全てガスで覆われてしまっていて、何も見えない。今日の天気が心配される 8:16 |
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更に登っていくとガスが晴れ、北穂高岳が目の前に姿を現す 8:40 |
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涸沢から見た北穂高岳 テント場と涸沢小屋 8:46 |
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北穂高岳山頂を望遠で見る 8:52 |
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北穂高岳と涸沢小屋 8:53 |
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8:57 | |
9:51 | |
涸沢槍が見事な三角形を見せる 10:01 | |
10:15 | |
吊り尾根 10:37 |
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前穂と吊り尾根 10:44 |
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涸沢岳と涸沢槍(右) 10:46 |
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前穂高岳 北尾根 右より前穂高岳、U峰とV峰が重なっている、W峰、X峰そしてY峰 10:53 |
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涸沢岳 10:55 |
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ついに見えた奥穂高岳 目指す山はもう目の前である 10:57 |
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涸沢岳と涸沢槍 11:00 |
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前穂高岳 北尾根 11:14 |
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北穂高岳と手前にしし岩 結構急な斜面である 11:17 |
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11:20 ピラミッド型の常念岳 いつか登ってみたい山である |
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前穂高岳 11:28 |
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人間が歩いているが、山の大きさがわかる 11:31 |
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11:32 | |
涸沢岳 11:34 |
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11:35 | |
11:36 | |
11:40 | |
イワギキョウ 12:19 |
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穂高岳山荘に到着 だんだん天気が悪くなり、周りはガスで見えなくなってきた。 12:26 |
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山小屋に大きな荷物を置き、頂上目指して出発 山小屋から、一気にあがるはしごと鎖場が 少々怖い。 疲れた身体で、なかなか足が動かない。 13:32 |
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やっと、奥穂高岳頂上に着いた 周りはガスで、何も見えず。 ここに、1時間ほど頑張ってガスが晴れるのを 待ってみる。 13:58 |
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時々ガスの切れ間から、ジャンダルムが見えた。 |
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涸沢岳もガスが一瞬晴れて見えてきた この涸沢岳の右奥に槍ヶ岳が見えるはず なのだが、今日は見えそうにもない。 1時間、頑張ってガスが晴れるのを待ったが、結局ダメだった。あきらめて下山することにした。 |
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ジャンダルムが一瞬見えてきた。 スゴイ!! 圧倒されるほどの岩山である |
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ジャンダルムを通ってきた登山者がいた。 彼は、今日は穂高岳山荘に泊まり(テント泊)、 明日は、槍ヶ岳へ向かい、更に、この週いっぱいをつかって、剣岳まで行くと言っていた。 |
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一瞬、上高地方面が見えた。 |
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奥穂高岳の頂上は、前穂高岳側が広く拓けており、ほこらもあった。 | |
約、1時間山頂で頑張った。 風も吹き寒くなり、ヤッケを着込んだりしながら 天候の回復を待ったが、結局、ダメ。 しかし、涸沢岳、前穂高岳、ジャンダルム、上高地方面などはわずかな時間ではあったが、見ることが出来た。残念なのは、槍ヶ岳や、白馬方面の山が見えなかった事である。 |
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山荘へ下りる急な斜面 くさりとはしごをつかって、一気に下りるところ である |
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夕食を食べていると、陽がさしてきたので、食事を早く済ませ、外へ出てみる。 | |
穂高岳山荘の赤い屋根が目立っているが、奥にジャンダルムが見えている。 | |
きれいな夕陽は見えなかった。 しかし、ガスが出て、太陽の光があるところにはブロッケン現象が見られる。 今回も、このブロッケンを見ることが出来た。 |
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ブロッケン現象 よ〜く見ないとみえない。 このブロッケンは、甲斐駒ヶ岳に登ったときには よ〜く見え、写真にも写ったものである。 |
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穂高岳山荘のすぐ脇から、頂上への道が 始まるのがよくわかる。 |
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9月11日 昨夜は、星が見えたりしたが、朝起きて外を見ると、期待も空しく雨が降っていた。 もう、天気の回復も望めず、すぐ下りることに した。 この日のうちに、自宅まで戻る予定であり、結構今日は強行軍になりそうである。 |
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雨のザイテングラードを下りる | |
ガスがかかっていて、周りが良く見えない状態 である。 |
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この天候の中、奥穂岳山荘に向かって歩いている人 もいる。 |
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途中、オコジョが目の前に現れた。 6:36 |
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なかなか逃げないものである | |
2度、3度と姿を現していた | |
涸沢小屋についても人はあまりいない。 7:42 |
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ここであった人は、昨日登ってきて、この小屋に泊まったが、この雨でどこにも行けず、もう1泊ここに泊まり、明日北穂に行くと言っていた 茨城から沢渡まで車で来たという女性であった。 |
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今回目立った花である トリカブト |
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サラシナショウマ | |
横尾に着いたが、 土砂降りの雨である。 槍ヶ岳方面から下りてきた人たちもずぶ濡れ であった 穂高岳山荘から約4時間半かかった。 10:25 |
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横尾から徳沢園まで約1時間、徳沢から明神館 まで約47分、そこから河童橋まで約41分。 朝、穂高岳山荘を出発してから、大凡7時間26分でやっと、河童橋に着いた。 河童橋への道の途中でサルを見た。 このあたりではサルをたくさん見かける |
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上高地に下りてきて穂高の山を見る 13:23 |
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左端がジャンダルム、その右にロバの耳 右端が奥穂高岳(3190m) |
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最後に、河童橋から穂高岳を見る(13:34) このあと、バスターミナルから、バスで長野に向かった 家に着いたのが21時頃だったと思う 大変疲れた1日であった |
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バスの中から、大正池に映る穂高がきれいだったので撮ってみた |