奥穂高岳     2012年9月9日〜11日                        


夏山シーズンも終わり、登山者も少なくなるだろうと思い、9月に奥穂高岳登山を計画した。しかし、天気が安定せず、日にちが定まらなかった。
いったんは、8日〜10日で決定して、山小屋や、バスの予約をした。しかし、1週間前になり、どうも天気が心配で1日遅らせて9日出発とし予約等も
全部取り直した。前線が、日本海側に停滞していたのである。この日にちの変更が吉と出るか凶と出るか最後まで気になった。

 9月 9日 長野から上高地直行バス   大正池で下車し、散策コースを歩きながら、ウェストンのレリーフも見ながら河童橋まで歩く。
        河童橋(12:50)−(13:31)明神館−(14:29)徳沢園−(15:44)横尾山荘(泊)
 9月10日  横尾山荘(5:54)−(7:02)本谷橋−(8:53)涸沢ヒュッテ−(9:10)−(11:02)ザイテングラード取付−(12:26)穂高岳山荘<休憩>
        穂高岳山荘(12:55)−(13:58)奥穂高岳頂上(15:10)−(15:50)穂高岳山荘
 9月11日  穂高岳山荘(5:57)−(7:42)涸沢小屋(7:58)−(9:14)本谷橋(9:26)−(10:25)横尾山荘−(11:25)徳沢園(11:55)−(12:42)明神館
        −(13:23)河童橋
 最終日は、朝から雨で、雨の中のザイテングラードの下りである。
 途中、オコジョを見たが、なかなか逃げず、何度も我々の前に姿を現した。大変可愛らしい動物であった。
 涸沢小屋までは、それほど雨も強くはなかったのが幸いであった。涸沢小屋からは雨も強く降ってきて、ただ、黙々と歩くだけだった。
 横尾山荘に着いたときが一番雨が強かった。徳沢園迄来るとやっと雨もやんだので、ここで昼食を食べる。
 徳沢園からは、平坦な道を早足で歩いて河童橋まで来ると、穂高岳にかかっていた雲もとれ、あの穂高連峰の山が見えたのである。
 上高地では、雨は降ったりやんだりの天気であったが、観光客も大勢来ていた。
 帰りは、直行の長野行きのバスに乗ったが、客は我々だけだった。一人2800円の貸し切りバスというわけで大変贅沢な旅だった。
 家に着いたのが21時近くになり、本当に長い、疲れた1日であった。

9月9日

大正池から見た焼岳
10:59
大正池から見た穂高連峰
山頂は、雲がかかっていて見えない。
11:00
   河童橋から見た焼岳
河童橋から見た穂高連峰
やはり穂高の全景は見られなかった
  河童橋から吊り尾根を望遠で撮る 
歩いている人が見られるようである
  いよいよ河童橋から横尾山荘までの歩行である
まず、41分で明神館に着く
ここまでは大勢の観光客がいたが、ここから奥へ行く人は登山者だけであった。 
  明神館からおよそ5分程で、徳本峠への分岐がある
  徳沢園には、14:29に到着 
明神館より約50分かかった。
   横尾山荘までの道は、車が通れる程の広い、歩きやすい道であった(実際に作業車が走っていた)
   新村橋に到着
14:56
  徳沢園から約1時間で横尾山荘に到着。
横尾山荘は大変新しくきれいであった。 
この日は、夜、星が見えた。横尾山荘の場所は、東西に山があり、南と北の方角がわずかに開けていて、この方角に星が見えていた。明日の天候が期待できると思った。
9月10日

天気は晴れ!
横尾山荘から目の前に見える前穂高岳
その後に明神岳が見える。
5:48

5:54に山荘を出発。
本谷橋まではハイキング気分で歩ける快適な
道である。
本谷橋からは、やや勾配が大きくなるが、それ
でも大変歩きやすい。
  本谷橋(横尾から2.8km、涸沢まで2.4km)
  高いところは、全てガスで覆われてしまっていて、何も見えない。今日の天気が心配される 
8:16
更に登っていくとガスが晴れ、北穂高岳が目の前に姿を現す
8:40
涸沢から見た北穂高岳
テント場と涸沢小屋
8:46
北穂高岳山頂を望遠で見る
8:52
北穂高岳と涸沢小屋
8:53
8:57
9:51
涸沢槍が見事な三角形を見せる 10:01
10:15
吊り尾根
10:37
前穂と吊り尾根
10:44
涸沢岳と涸沢槍(右)
10:46
前穂高岳 北尾根
右より前穂高岳、U峰とV峰が重なっている、W峰、X峰そしてY峰
10:53
涸沢岳
10:55
ついに見えた奥穂高岳
目指す山はもう目の前である
10:57
涸沢岳と涸沢槍
11:00
前穂高岳 北尾根
11:14
北穂高岳と手前にしし岩
結構急な斜面である
11:17
11:20
ピラミッド型の常念岳
いつか登ってみたい山である
前穂高岳
11:28
人間が歩いているが、山の大きさがわかる
11:31
11:32
涸沢岳
11:34
11:35
11:36
11:40
イワギキョウ
12:19
穂高岳山荘に到着
だんだん天気が悪くなり、周りはガスで見えなくなってきた。
12:26
山小屋に大きな荷物を置き、頂上目指して出発
山小屋から、一気にあがるはしごと鎖場が
少々怖い。
疲れた身体で、なかなか足が動かない。
13:32
やっと、奥穂高岳頂上に着いた
周りはガスで、何も見えず。
ここに、1時間ほど頑張ってガスが晴れるのを
待ってみる。
13:58
時々ガスの切れ間から、ジャンダルムが見えた。
涸沢岳もガスが一瞬晴れて見えてきた
この涸沢岳の右奥に槍ヶ岳が見えるはず
なのだが、今日は見えそうにもない。
1時間、頑張ってガスが晴れるのを待ったが、結局ダメだった。あきらめて下山することにした。
ジャンダルムが一瞬見えてきた。
スゴイ!!
圧倒されるほどの岩山である
ジャンダルムを通ってきた登山者がいた。
彼は、今日は穂高岳山荘に泊まり(テント泊)、
明日は、槍ヶ岳へ向かい、更に、この週いっぱいをつかって、剣岳まで行くと言っていた。
一瞬、上高地方面が見えた。
奥穂高岳の頂上は、前穂高岳側が広く拓けており、ほこらもあった。
約、1時間山頂で頑張った。
風も吹き寒くなり、ヤッケを着込んだりしながら
天候の回復を待ったが、結局、ダメ。
しかし、涸沢岳、前穂高岳、ジャンダルム、上高地方面などはわずかな時間ではあったが、見ることが出来た。残念なのは、槍ヶ岳や、白馬方面の山が見えなかった事である。
山荘へ下りる急な斜面
くさりとはしごをつかって、一気に下りるところ
である
夕食を食べていると、陽がさしてきたので、食事を早く済ませ、外へ出てみる。
穂高岳山荘の赤い屋根が目立っているが、奥にジャンダルムが見えている。
きれいな夕陽は見えなかった。
しかし、ガスが出て、太陽の光があるところにはブロッケン現象が見られる。
今回も、このブロッケンを見ることが出来た。
  ブロッケン現象
よ〜く見ないとみえない。
このブロッケンは、甲斐駒ヶ岳に登ったときには
よ〜く見え、写真にも写ったものである。 
  穂高岳山荘のすぐ脇から、頂上への道が
始まるのがよくわかる。 
   9月11日

昨夜は、星が見えたりしたが、朝起きて外を見ると、期待も空しく雨が降っていた。
もう、天気の回復も望めず、すぐ下りることに
した。
この日のうちに、自宅まで戻る予定であり、結構今日は強行軍になりそうである。
   雨のザイテングラードを下りる
   ガスがかかっていて、周りが良く見えない状態
である。
   この天候の中、奥穂岳山荘に向かって歩いている人
もいる。
   途中、オコジョが目の前に現れた。
6:36
   なかなか逃げないものである
   2度、3度と姿を現していた
   涸沢小屋についても人はあまりいない。
7:42
   ここであった人は、昨日登ってきて、この小屋に泊まったが、この雨でどこにも行けず、もう1泊ここに泊まり、明日北穂に行くと言っていた
茨城から沢渡まで車で来たという女性であった。
  今回目立った花である
トリカブト 
  サラシナショウマ 
  横尾に着いたが、 土砂降りの雨である。
槍ヶ岳方面から下りてきた人たちもずぶ濡れ
であった
穂高岳山荘から約4時間半かかった。

10:25
  横尾から徳沢園まで約1時間、徳沢から明神館
まで約47分、そこから河童橋まで約41分。

朝、穂高岳山荘を出発してから、大凡7時間26分でやっと、河童橋に着いた。


河童橋への道の途中でサルを見た。
このあたりではサルをたくさん見かける
上高地に下りてきて穂高の山を見る
13:23
左端がジャンダルム、その右にロバの耳
右端が奥穂高岳(3190m)
最後に、河童橋から穂高岳を見る(13:34)

このあと、バスターミナルから、バスで長野に向かった
家に着いたのが21時頃だったと思う
大変疲れた1日であった
  バスの中から、大正池に映る穂高がきれいだったので撮ってみた